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第22回 「認知症」

動物の病気

2019.02.27

高齢の柴犬は注意

 近年、イヌやネコの寿命は著しく長くなってきており、それに伴って、高齢者特有の病気に罹患する動物も増えてきました。

その最も代表的なものの一つが「認知症」です。

「認知症」は「痴呆症」などとも呼ばれ、脳の知的働きが持続的に低下して正常な生活を営むことが困難になる病気です。

 認知症になるのは圧倒的にイヌが多く、その特徴や治療法についてかなり多くの研究がなされてきています。

認知症になりやすい犬種は、柴犬がダントツ一位です。

柴犬系の雑種も同様に認知症になりやすいことがわかっています。

年齢は 10歳以上。突然夜鳴きをするようになることから発見されることが多いようです。

食欲は旺盛で、こんなに食べて大丈夫?と思うほど食べても滅多にお腹を壊しません。

また、たくさん食べても太らない特徴もあります。

グルグル一定方向に旋回運動をしたり、ぼーっと立ち尽くしていたりすることがあります。

部屋の直角コーナーや狭い所に入りたがり、後退できずに頭を壁に押し付けて鳴いていたりします。

早期予防が効果的

 重度の認知症になった動物は自力で正常な生活を送ることができず、飼い主の方に介護をしてもらわなければ生きていくことができなくなります。

10年以上も生活を共にしてきた子を介護するのは厭わないとはいえ、やはり飼い主様の負担はかなり大きいと言わざるを得ません。

また最近は、ネコにおいても「これは認知症では?」と疑われる場合が出てきています。猫の場合は「ずーっと鳴き通し」という症状が、もしかすると認知症の一種の可能性があります。

軽症のうちに発見できると、治療により高い確立で改善を見込めます。

また、発症予防効果のあるフードなどもあります。

前述の症状に思い当たる点のある方や、10歳以上の柴犬、柴系雑種犬をお飼いになっている方は、ぜひ一度ご相談ください。

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