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第9回  骨関節症

動物の病気

2019.02.26

「老化」することで色々な症状が顕われることは、ある意味自然なことです。それらの症状は、原因が「老化」ですから、根本的に治療することは不可能です。それでも、対症的な治療によって症状を軽減してあげることはできます。それが動物達の「クオリティー・オブ・ライフ」(生活の質)の向上にとって、とても大切なことなのです。

まずは、歩きかたのチェック

犬と散歩の時、「最近ウチの子、少し歩き方が変だな」、と思っている飼い主さんはいませんか?骨関節症の疑いがあります。

骨関節症は、膝や肩、肘、股関節、かかとなどの関節に骨増殖による変形がおきたり炎症をおこしたりすることで、関節がスムーズに動かなくなり慢性の痛みを伴う病気です。

長年の体重負荷が原因で、高齢化とともにおきてくることが多いのですが、なかには肥満、生活環境、遺伝的要素、などが影響して若いうちに発症することもあります。

股関節形成不全をおこしている犬などでは特に起こり易いでしょう。圧倒的に犬での発生率のほうが多いですが、猫でもおきる場合があります。

根本治療が無理でも。。。

小屋から出て来る時おっくうそうだ、などという比較的軽度な症状から、ビッコをひいて足を着けないとか、なかなか起き上がれない、というような重度な症状までさまざまですが、高齢犬の飼い主は、それらを老化現象だと思い込んでしまいがちです。

それを放置すると、痛みのために性格が変わってしまったり、動かないことで筋肉の萎縮がおきてどんどん病気が悪化してしまいます。老化でこんな病気になってしまったとしても、年取っているから当たり前といって何もしてあげないのはかわいそうです。

骨関節症は、根本治療ができませんが、痛みを取ってあげることで治療をすることができます。

痛みをとれば自然な姿勢がもどり、軽い運動もすることができるので筋力の低下を防ぐことができます。性格も穏やかになり、なにより痛くないのは、犬のクオリティー・オブ・ライフ(生活の質)を高める上でとてもよいことです。

さぁ、今日の散歩は、気をつけて見てみましょう。

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