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第5回  黄疸

動物の病気

2019.02.26

人だけでなく、犬や猫も黄疸になることがあります。黄疸は、いくつかの疾病に罹患した場合にみられるひとつの症状です。それらの疾病の中には、死に至る可能性の高いものも含まれます。「口の粘膜」「黄色いおしっこ」等々、飼主さんにも発見可能な変化が現れます。早期発見、早期治療は命を救う第一歩です。

原因は、血液中のビリルビン

黄疸は、皮膚や粘膜が黄色くみえる症状のことです。元気や食欲が低下していたりする時に、唇をめくり上げて口の粘膜を見てみると飼主さんでもわかる場合があります。

黄疸は、胆汁色素であるビリルビンが血液中に増加することによって発現します。

ビリルビンは、壊れた赤血球中のヘモグロビンなどを材料として、主に肝臓、脾臓、骨髄でつくられ、胆汁中に排泄される色素です。ですから、溶血性の疾患(赤血球がたくさん壊れる)、肝臓疾患(肝臓でうまく処理できない)、肝胆道系疾患(胆汁がうまく排泄されない)、などで黄疸がみられます。

特に猫では、他の動物よりウィルス関連性や中毒性の黄疸をおこしやすく、猫白血病ウィルス(FeLV)や猫伝染性腹膜炎ウィルス(FIPV)に感染している場合には特に注意が必要です。

元気喪失、食欲不振、そして黄色いおしっこ

ビリルビンはそれ自体、身体にとって有害な物質であるため、血中に蓄積されると気分が悪くなり、食欲がなくなったり吐き気を催したりします。黄疸になると、動物は一般に動きたがらなくなり、じっとしていることが多くなります。

また、黄疸が進むと、おしっこがまっ黄色になります。いつもより、すごく黄色いおしっこだと感じたら黄疸を疑い、早期に病院へ連れて来てください。

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